2012年08月24日

西遊草の旅 踏査・検証ー2

image_kyokucho2s.gif初日は暑さにやられた。
足の方はなんとも無かったのだが昨日は木陰が無かったこともあり、あの暑さにしてやられた。

”行衛と早人の家人に見送られ湯田川を出立した”と西遊草にはあるが、この行衛とは現大黒屋旅館(今は営業はしていない)、早人は隼人旅館を指している。
大黒屋さんに取材を試みるも出かけているらしく留守だったが、我々は隼人旅館の皆さんに見送って貰い、今日から旅に合流した会員の高橋茂さんを加え、湯田川を後にして温泉の外れに位置する熊野神社に安全祈願を詣でる。
今日も暑くなりそうだ。
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いきなり1kmも続く急坂(大日坂)の登りに入ると、流れるように汗が噴き出す。
一気に300m位は登っただろうか、人工林の杉林に加えサワグルミの巨木が目立つ。
登ったあとは当然下りに入るのだが下からはフィトンチッド一杯の涼風が吹き上げてきて登りの疲れも吹き飛んでしまう。
冬に使うのだろうか杉の間伐材がストーブにくべるちょうどの大きさに伐られ、まるで現代アートのように道路脇に綺麗に積まれていた。

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田川の町を抜け千仏洞窟、梅林寺を見学、この千仏洞窟に登る階段は苔で足元が滑り、手すりがなかったら登れる階段ではない。
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数十段の階段をやっとのおもいで上りきると大きな岩をくり抜いた洞窟があり、中には10cm位の大きさの石仏がろうそくの炎に揺らいで見えた。清河八郎もここで旅の安全祈願でもしたのだろうか。
国道345号線をひたすら鬼坂峠を目指し歩き続ける。木陰もなく汗が滝のように流れ落ちる。
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国道からそれ坂野下集落に向かう途中「中野の梅」と書いた看板と梅の木に出会う。
約900年前八幡太郎義家の時代まで遡る。庄内地方に梅が移入されたのはこの頃であると伝えていた。
いよいよ今回の旅のハイライトというか難所の鬼坂峠に入る。
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登りの道は整備されていて直登だが歩きやすかった。安政二年のころはどうだったのだろうか、40歳の母はこの坂をどうやって登ったのだろうか、出来ることなら聞いて見たいものだ。2kmほど登ったろうかやっとのことで頂上にたどり着く。
鬼坂峠の地蔵堂が10段ほど登ったところに鳥居があり、その奥に地蔵堂跡地を示す碑があった。
本来ならばこのあたりに2軒の茶店があったのだがその面影は到底想像出来ない。

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ここからの下りはそれこそアドベンチャーものでクマザサやミズ、クズのツルが生い茂り太めの杉の枝で払いながらおりるのだが、途中崖崩れでコナラの樹木が3ほど根こそぎ倒れ、その間を抜けるのに一苦労させられた。

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1kmほど下ったところに「ロッジ佐藤」が現れ道に迷わず降りてこれたことにホッとする。
我々の声にロッジの奥さんと旦那さんが迎えてくれて、手作りのシソの葉ジュースを頂くことが出来た。
ちょっと酸味のあるジュースの旨さったらなかった。生き返るということはこういうことを言うのかも知れない。
ちょうどこのころ山形新聞の伊藤さん、カメラマンの色摩さんは携帯が繋がらないことで”すわっ遭難?”と思ったらしく携帯の繋がる国道を行ったり来たりしていたらしい。
このあとにに控える楠峠(通称:フンナ坂)は距離も高さもあったが舗装された道で鬼坂峠に比べればどうということはなかった。

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小国集落まで車で移動し、まち並を見るだけにとどめ今日の宿である鼠ヶ関(ねずがせき)「民宿丸武」に向かった。
総距離約30km、良く歩いた。
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民宿丸武さんは昔トライスロンで訪れていたころ世話になったところで、ここでの夕食は超・超抜群でとにかく大笑いするしかなかった。

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posted by c at 03:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 清河八郎
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